社名株式会社シブヤ防災
部署・役職代表取締役社長
氏名島村崇様
「いつか」ではなく「今」だった──想定外のタイミングで始まった事業承継

当社は、消防設備工事やそのメンテナンスを通じて、地域の安心・安全を守り続けてきました。その中心にいたのは、創業者である会長。会社を牽引してきた圧倒的な存在であり、私も取締役として、その背中を見ながら日々を過ごしてきました。 その中で、会長の年齢や体調の変化は常に気がかりでしたが、特に明確な承継の計画があったわけではありません。 事業承継は、ある日突然“現実”として、私たちの目の前に現れたのです。 創業者である会長は、まさに会社の象徴。社内外の誰もがその存在を頼っていました。だからこそ、私ひとりの判断ではとても進められるものではありませんでした。 会長ご本人の納得はもちろん、家族や社員の理解と協力が欠かせない、そう実感したとき、「信頼できる第三者の知恵を借りよう」と心に決めました。

数字だけではなく、“想い”に寄り添う専門家と、もう一人の支え

そんな中、私たちが頼ったのが「ゆたか税理士法人」さんでした。 会長の時代、前任の税理士さんが廃業されたことをきっかけにご縁が始まり、それ以来、税務に限らず経営全般を長年にわたって支えていただいています。 ゆたか税理士法人さんは、単なる専門家という枠を超えて、「どうすれば関係者全員が納得できる形で承継できるか」を真剣に考え、私たちに寄り添ってくれました。 高齢で不安を抱える創業者に対しても、法的な整合性だけでなく、人としての想いに寄り添った丁寧なプロセスで導いてくれました。 そしてもう一人の支えは、私の妻でした。 前職で経理を担当していた彼女は、事業承継を機に打ち合わせに同席するようになり、会社の経営に関わるようになっていきました。 最初は「話を聞いてくれるだけでも心強い」と思っていたのですが、やがて彼女の意見や視点に、私自身が大きな信頼を寄せるようになりました。 「経営のことを夫婦で話し合うようになった。それが一番の変化だった」と、妻は言います。 かつては家庭と仕事とを分けていた私たちが、今では自然と事業方針や数字、社員のことまで語り合うように。 事業承継は、私たち夫婦にとって、“家族の絆を深めるきっかけ”にもなったのです。

受け継ぐことは、希望をつなぐこと──夫婦で描いた、これからの未来

事業承継を進めるにあたり、「社長になること」に対して私たち夫婦は、プレッシャーよりもむしろワクワク感を持って臨んでいました。 「どうしていくのが一番いいのか」 「この会社をどう守り、どう発展させていけるか」 そんな未来の話を夫婦で語り合う時間は、希望に満ちていました。 もちろん、「トップが替われば混乱が起きるのでは?」という不安も周囲にはあったかもしれません。 しかし実際には大きな混乱は起こらず、おかげさまで業績は少しずつ上向いています。 これは、創業者が築いてくれた揺るぎない土台があったこと、そして何より、ゆたか税理士法人さんが私たちの想いやペースに寄り添って支えてくださったからだと感じています。 これから事業承継を考える方にお伝えしたいことは、「焦らず、じっくりと時間をかけて進めてほしい」ということです。 大切なのは、“説得すること”ではなく、“理解を得ること”。 そして、私たちのように心から寄り添ってくれる専門家と出会えたなら、それは何よりも力強い味方となってくれるはずです。 「ゆたか税理士法人さんと一緒に進めて、本当に良かった」 ──今、私たちは心からそう言えます。

夫婦で支え合い、未来をつないだ承継