社名K株式会社 / 株式会社T
部署・役職代表取締役社長/常務取締役
氏名H・Y様/K・Y様
「このままじゃ、もう持たないかもしれない」――業界の変化に感じた危機感

繊維業界って、昔は本当に勢いがあったんですよ。でもここ10年くらいで、ガラッと変わりました。 国内の衣料需要は頭打ち、原料の値段も全然上がらない。むしろ少しずつ下がってきてるんです。 正直、このまま原料の販売だけを続けていって、5年後、10年後に会社が残ってるのか?といった不安でいっぱいでした。 そんな中、「このままじゃダメだ」と最初に声を上げたのが会長でした。 そのとき会長が目をつけたのが、原料の取引先でもあるT社だったんです。 T社は、単に原料を扱ってるだけじゃなくて、二次製品や輸入品まで取り扱ってる会社。いわば「川下」ですね。もし一緒になれたら、原料から製品まで一貫した体制が作れるし、商流が一気に広がるかもしれない。そう考えて、M&Aを視野に動き出すことになりました。 でも、正直なところ、私たちにはM&Aの知識なんてまったくなかったんです。 そもそも2004年(平成16年)当時、M&Aといえば一部の上場企業の世界の話であり、「中小企業がM&Aなんて、現実的にできるの?」っていうのが本音でしたし、何から始めたらいいかも分からない。 手続きを行える専門業者や税理士、会計士もない時代で、頼れる人もおらず、不安しかない状態でしたね。

はじめてのM&A。「何が分からないかも分からない」状態からの出発

そんなとき、T社と関係が深かった上場企業さんから紹介されたのが、ゆたか税理士法人さんでした。 最初は「税理士さんって、M&Aもやってるの?」って半信半疑だったんですけど、実際にお会いしてみたら、すごく親身に話を聞いてくれて、「この人たちなら任せられるかも」いう安心感がありました。 手続きの流れはもちろん、T社の実態の整理や数値の見える化、隠れてる課題の洗い出しまで、ほんとに全部丁寧にやってくれたんです。 特に助かったのは、T社の内部の状況がなかなか見えてこなくて、こっちが困ってたときですね。 ゆたか税理士法人さんは、ただ説明するんじゃなくて、一緒に考えながら、何度も噛み砕いて教えてくれました。 あのとき、「ああ、やっと全体が見えてきた。なんとかなるかもしれない!」と思えたのを、今でもよく覚えています。 その後、M&Aが無事に成立して、不織布やマスクといった新しい製品が加わって、事業は原料一本から、多角的な展開ができるようになりました。 おかげさまで売上も安定して維持できるようになりました。

本当のスタートは、実はそこからだった

M&Aって、契約が成立したら終わりじゃないんですよね。 むしろ、本当のスタートはそこからでした。 文化の違い、人の配置、財務の統合……。次々に出てくる課題に、何度も頭を抱えました。 でも、そんな中でも、ゆたか税理士法人さんはずっと私たちのそばにいてくれて、共に考え、共に動いてくれたんです。 よく業者にありがちな、「契約が終わったら、はいサヨナラ」という関係では決してありませんでした。 今では税務や財務に限らず、組織づくりや人材面でも頼れる存在です。 一緒に進んでくれる人がいるということが、どれだけ心強いかをひしひしと実感しています。 これからM&Aや事業承継を考える経営者の方には、ぜひ知っておいてほしいです。 条件や数字以上に、未来につながる選択かどうか。そして、その歩みに本気で伴走してくれるパートナーに出会えるかどうかが、何よりも大切だと実感しています。 私たちにとって、その存在がゆたか税理士法人さんでした。 本当に、あのとき出会えてよかったと思っています。

「数字」ではなく、「未来」で動く、それを実現できたM&A